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2020/11/20
乱視と遠視について
最近パソコンやスマホといった電子機器やディスプレイを使用する機会が、若年からお年寄りに至るまで急激に増加し、それに伴ってか目の悪い人が増えています。
近視や遠視・乱視などは特によく聞く目の悪い症状のことで、これくらいはそれぞれがどんなものか、誰しもが今後関わる可能性もありますので知っておいた方が良いかもしれません。
よく勘違いする近視と遠視の違いと症状
近視と遠視と聞くと「近くがよく見えるけど遠くがぼやける症状」と「遠くは見えるけど近くがぼやける症状」などと勘違いしている人が偶にいますが、これは半分当たっていて半分間違っています。
というのは、近視に関してはこの説明でおおむねあっており近づけないとモノを上手く認識できないくらいピントがずれてしまう症状だからです。
それに対して逆の言葉なのだから、症状も逆と覚えてしまっている方がいるかもしれませんが、遠視に関しては根本的な部分が違います。
目は球体でありつつ、視界にとらえた光を取り入れるレンズがその正面についています。
そしてそのレンズから屈折してきた像が目の球体のちょうど一番後ろで焦点が合い、綺麗にピントを合わせられるようにできているのですが、
近視と遠視はこの焦点の合う位置が正常よりも手前か奥かということで分けられるもので、近視の人は普通の人よりピントの位置が手前にずれているのです。
遠視に関しては普通の人より奥にピントが合っているのですが、目の奥は当然脳などの別の器官が存在するためにピントが合うはずの位置が目の外にまで行ってしまっているために、うまくピントが合わず、「近くも遠くもピントがうまく合わずにぼやけた像が見える」という風になる症状ということです。
当然、どちらにもメガネやコンタクトで軽減や改善ができる症状といえますので、もし症状が出ているかもと思った方は眼科の検診を一度受けてみるとよいかもしれません。
乱視と遠視の違いとはどこにあるのか
次に乱視ですが、こちらも目の中にあるレンズの役目をする部分に歪みがあり、根本的には近視や遠視と同じで焦点の位置が合わない症状の一つです。
ただ、ほかの二つと乱視が大きくかけ離れているのはレンズ部分のゆがみが不規則であり、ぼやけ方が一つの軸に沿って起こることです。
例えば遠視は遠近両方がぼやけて映ると説明しましたが、乱視は縦軸か横軸の一方だけがぼやけて見えたり、どこか一つの方向の線だけはっきりと見えたりといったような、遠近ではなく目から見ている縦軸や横軸などの平面的な像の映り方に異常がおこるものです。
先天的に乱視を持っている場合と、炎症や眼球への傷などで後天的に発生するものとが存在します。 当然これらも、レンズの部分を補強したり、損傷している部分を補うことで正常に見えることが可能なものですので、警戒する必要はありません。
近視・遠視・乱視で眼鏡とコンタクトのどちらを選ぶのが良いか
これはその人の体質や職業、私生活の状態にも左右されるものですが、小さな子供に使わせるのであれば眼鏡をお勧めしますし、ある程度成長した後やスポーツをする方などにはコンタクトをお勧めします。というのは、コンタクトレンズは取り扱いがデリケートだということ。
結膜炎などがある場合にはコンタクトレンズは使用ができません。
メガネであれば目に炎症があるときにも使用することができますので、両方用意しておくと安心でしょう。
コンタクトレンズは非常に扱いにデリケートですが、自己管理ができれば非常に便利な点も多いです。メガネではどうしても目から少し離れてつける都合、
縁に近い部分の像は歪んだりしますし、目からの距離の都合で大きく見えたり、小さく見えたりが人より少しブレが出ます。
また激しい動きにも不向きなこともあり、コンタクトよりはスポーツなどで邪魔になったりボールの遠近感をつかんだりするのでは、コツがいるかもしれません。
運動をする場合には、やはりコンタクトの方がずれにくい点も含めて便利ではあるでしょう。
一昔前は遠視や乱視などには、コンタクトレンズは不向きといわれることもありましたが、最近は非常に優れたコンタクトが増えて、メガネよりもコンタクトを使用している人も多くなりました。
ただ直接目に触れるだけにコンタクトレンズを使用する際にはレンズの自己管理はしっかりと行い、
定期的に眼科の健診を受けることも忘れないようにしましょう。